ネパールでホームステイと聞くとどんなイメージがあるでしょうか。
山に住んでいるの?どんな料理をいただいているのかな?暮らしはどんな感じなのだろう…
私、たまは、ネパール旅では日本と何もかも違う、ネパールの山奥の村でホームステイを4泊5日させていただきました。
実は、今回ホームステイは2つのお宅でさせていただいており、1つめのお宅はアクセスの比較的良い場所で2泊、2つめのお宅はたどり着くのに丸1日かかるかなりの山奥にあり4泊しています。
今回はかなり山奥にあるお宅を中心に、ネパールの山村の雰囲気と、ホームステイってどんなものかお伝えします。
・ネパールへの一人旅に不安を感じている方。
・ネパールのホームステイに興味がある方。
・旅の雰囲気を味わいたい方。
Contents
ネパール山奥の村でホームステイ~きっかけ~
ネパールでホームステイを今回させていただいたのですが、きっかけはバックパッカーでYoutuberでもあるリュウサイさんのTwitterを見たこと。
リュウサイさんは、ネパールやインドに頻回に訪れており、ネパールでは文房具を田舎の山村の小学校へ持っていくという活動もやってらっしゃいます。
以前から、Twitterを拝見させていただいており、今回たまたまネパールにいるとのこと。
これだ!と思い、早速アポをとり、ネパールの田舎の小学校へ同行させていただくことになりました。そしてそこでは、リュウサイさんのお友達のご実家にホームステイをさせていただけることになりました。
ネパールを旅したのが、約2週間。そのうちの1週間はホームステイで過ごすことになるたま。
ネパール山奥の村でホームステイ~村への道のり~
ネパールの山奥の村へは、首都カトマンズから行くだけでも丸1日はかかります。
首都カトマンズを出発し、バスで行くこと1時間。最後の4Gスポットと呼ばれる比較的大きな都市で乗り換えます。
バスを乗り換えるものの、一行にバスが出発せず、1時間ほどバスの中で待機…。
人が集まって、満席に近い状態になったかな?くらいのところでやっと出発です。
しばらく舗装された平坦な道路を走行すると、しだいに景色は変わり、右側には川が流れ、山々の間をくねくねとした道路が続いていく。
ネパールは、どこもかしこも山でできた山の国。カーブも多く、直下が崖なんて所がほとんど。その中でもさらに続く道路にびっくりすることに。
ある一つの山のふもとで停車したバス。ここまでは良かった。
その休憩が終わると、細く舗装されていない山道の道路へ登って行きます。
幅はバスが1台ギリギリ通れるくらいしかありません。うねうねと曲がる急な山道は一歩間違えただけで、崖に落ちてしまうほど狭い。
のぼって行けばいくほど高くなる崖…。
もちろんガードレールなんてなく、無防備に下をみれば1000mほど直下に川が流れているのが見えます。
バスに流れる陽気な音楽と、裏腹に手に汗握る思いで落ちないことを祈るのみ…。
旅で東南アジアの日本とは違う交通事情には驚かされてきましたが、ここ、ネパールが一番怖いかも…。
そんな山道が1時間半ほど続いた頃でしょうか。標高は約1400mほど、売店と仏教の小さな旗、村の門のようなものが見えてきました。
ネパール山奥の村でホームステイ~村での暮らし~
ネパールの山奥の村は、お菓子や飲み物が売っている小さな売店が村に3つほど、レストランや宿泊施設はもちろんありません。
村にはお寺もあり、歩いて行ける範囲に学校が2つ。1つの学校は進級は難しいものの中学校も一緒になっている学校です。
標高1400mほどと眺めが良い山の斜面に位置し、また何キロか上へ山を登ったら別の村が、そして遠くに見える別の山の尾根にも別の集落が見えます。
お家は土作りの伝統的な建物です。暑い日中でも、不思議と家の中にいると涼しく、自然でできたお家のすばらしさを感じます。コンクリートだと熱がこもるけど、ここは、自然の力を生かしたお家です。
水をこぼしても、すぐに吸収する土の床はひんやりしていてとても気持ちいい。
外観もなんだか可愛いです。
基本的なインフラに関しては電気は通ってはいるのですが、停電をしていて使えない時間のが長い。
1日に電気は使えて3時間ほどでしょうか。基本的に夜がメインで電気が通るようになっているようですが、夜も停電していた日もありました。
スマホは、若い人は持っている人もいますが、持っている人の方が少ない印象。でも、ちゃんと4G繋がりました。場所によっては、時々2Gになりますが。
ガスはなく、薪を使ってかまどで火をおこして料理します。鳥やヤギを飼育している家庭も多く、畑でジャガイモやにんじんを栽培し、生活する食料は自給自足でまかないます。
山に位置しているため、水は豊富であり、濁りのない綺麗な水はいつでも使うことができます。
食事は、ネパールの伝統料理である豆のスープ、ダルバートがメインで、肉料理はとっても貴重。他にも発酵させた野菜のおかず、ポテト料理など。お祝い事や特別な日に、お肉は食べるんだって。
ポテト料理が下の写真。ダルバートも後で出てくるよ。
日本では、今日肉が食べたいと思ったらいつでも食べることができて、野菜や果物も豊富にある。日本の食文化の豊かさと、何を食べるか選べる選択肢があることってとてもありがたいことなんだと実感します。
ホームステイ滞在中は、ウサギの肉もいただく機会も…。骨が多く、香辛料が効きすぎて正直味はよくわからなかった。
食事は基本的に、お嫁さんがすべて作ってくださいます。掃除、手洗いでの洗濯、家畜のえさやり、料理…家事はすべてお嫁さんがしていてとってもハードワーク。
お嫁さんが一番地位として低く、仕事もたくさん。昔の日本もそうだったのでしょうか。
シャワーはなく、水道から流れる水で頭を洗います。毎日シャワーに入るという文化はないそうで、気候もカラッとしており朝晩は涼しいため冷房も必要ありません。
ネパール山奥でホームステイ~とある1日~
ネパールの山奥の村でホームステイ、ある1日を紹介するね。
村では毎日午後9時には就寝していたため(電気がないため早寝早起きです)、朝は午前6時には自然に起床。
土造りのお家の前の椅子に家族が起きだし集まります。
お母さん、お父さん、お嫁さん、その子供の女の子。お家の周りには親戚が住んでいるため、親戚のおじさん、おばさん、お兄さんたちも集まって食事をすることも。
朝ごはんには、チャイを一杯、そしてクッキー。たまにネパールのインスタント麺を出してくれる日もあります。
ゆっくりといただいてから、椅子に座ってみんなで話したり、親戚のお家の家畜の鳥たちを眺めたり。自家製のお酒を蒸留しているそうで、その過程を見せてもらったり。
特に何かをするでもなく、ゆっくりと流れる時間。
お嫁さんは家事に忙しいですが、おじさん、おばさんやお兄さんは話したり、のんびりしたり思い思いの時間を過ごしています。
午前10時半ごろになると、ダルバートの時間です。
お嫁さんが、ダルバートを配って下さり、時にはポテトの炒め物やスープとともにいただく。タマネギが一緒に載っていることが多いですが、殺菌効果があるからだとか。
ネパールでは客人は幸運を運んでくるという言い伝えがあり、ごはんもたくさんおもてなしもしていただきました。なんて素敵な文化なの。
ごはんを食べたら、村のお兄ちゃんたちが散歩に行こうと誘ってくれます。
この後8時間にわたる大散歩になるとは予想していなかったのですが…。
村の子供たちや村で育った大人たちは、足がとても速いし、脚力があります。崖みたいな山道もすいすい、夜暗くても山を登ったり下りたりするのは彼らにとっては簡単なこと。ビーチサンダルで山のぼりもへっちゃらです。
木のぼりするネパール人のお兄ちゃんにはびっくり。
散歩をしようと言われて気軽に一緒に行った先は、バスも使って行った標高2000mの別の村。
帰りのバスなんてなく、帰宅するのにも4時間かかったというわけです(笑)
でも、山から眺める風景は、本当に綺麗で絶景だった。
そんなこんなで長いお散歩から帰ってくると、夜ごはんの時間。夜ごはんもダルバートをいただきます。お腹いっぱいにいただき、くたくたに疲れてすぐに就寝。
村と村の自然をいっぱいに感じることができました。
ネパール山奥でホームステイ~学校訪問~
ネパール山奥の村では、学校訪問と文房具支援の活動も参加させていただきました。
今回訪れた学校は、小学校低学年の子供たち専用の小さな学校。
全校生徒は20人ほどで、2つのクラスに分かれて授業を行っています。クラスの中でもテストによって3つのレベル分けがなされており、それぞれ課題への取り組み方もばらばら。
先生は2人しかいないため、様々なレベルの生徒を教えるのは大変だと先生はおっしゃっていました。生徒数も少なく国からの資金も少ないから、経営していくのも難しいとのこと。
でも、村でこの小学校がなくなってしまうと、山を越えて通学しなきゃ行けなくなったり、教育へのハードルがさらに上がってしまう。
教育ってとても大事な分野で、その子の将来に大きく関わってくる。難しい問題があると考えさせられました。
持っていた文房具や教科書、ボール、スピーカーに生徒たちはとっても嬉しそう!
大学生の時に参加したケニアの医療ボランティアでは、ボランティアでできることって本当に少ないんだなと思ったの。1年に1回、医療従事者が派遣されて数週間行くことでどれだけそこの人々の力になっているんだろう、自己満足になっている面もあるんじゃないかって。
でも、今回小学校支援を一緒にさせてもらって、ボランティアに対する見方がまた変わった。
小さなことでも自分ができることをやれれば、個人の力でもとっても大きい。
今回持って行った文房具や遊具は、何年もこの子たちの笑顔をサポートしてくれるだろう。1人の力でも、何人もの子供たちを笑顔にできるきっかけを与えられるんだな。
自分ができることから見つけていけばいい、個人の力って小さくない。身近なところからボランティアってできるんだな。
リュウサイさんを見て、またボランティアに対する考えが変わったのでした。
その後も子供たちと遊んだり、高い高いをしたり、遊ぶと子供たちが集まってきてとっても可愛かったなあ…。
言葉は通じなくても、たくさん遊べるんだよ。
ネパールホームステイ~ホームステイの魅力~
ネパールでホームステイをして、自分の当たり前が、当たり前ではないこと、世界にはいろんな形の”暮らし”があることがわかりました。
当たり前にお肉の種類が選べて、当たり前に今日の食べたいものをたくさんの種類から選べる日本の日常とはまた違って、収穫できたものをいただくとてもシンプルな生活です。
今日1日を忙しなく過ごす私たちと違い、ゆったりとした自然と一緒に暮らす暮らし方。
日本はとても豊かな国ですが、何か私たちが忘れていた時間の過ごし方を彼らは知っているような気がします。
「生きるために生きている」。そんな、私たち人間の生活の根本に近い生活。
贅沢な時間を過ごさせていただきました。ホストファミリーのみなさん、ありがとう。
ホームステイでは、現地を感じることができるのがとってもいいんだよなあ。
Feel the country and have a nice trip!
*当サイトでは、バックパッカー旅に役立つ情報や、旅気分を一緒に味わえる記事を発信しています。
ネパールでも思い出のバンディブルと、素敵な宿を紹介した記事もあるよ!
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・バックパッカーになる方法
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